http://turkey.tabino.info/ (1):表紙
ごきげんなレストラン、ホンモノのハマム、安くて快適なホテル多数。
まずは遺跡、史跡めぐり感想文から。全部で2時間ちょっとの散歩コース。 持ち物として懐中電灯があると便利(理由は後でわかる)。
街の中心に位置するランドマークが、ヤクティエ・メドレセシ(Yakutiye Medresesi:神学校跡)とララ・ムスタファパシャ・ジャミイ(Lala Mustafa Paşa Camii:Lala Mustafa Pasa Camii)。近くには手頃なホテルも多い。スタートはここから。
ヤクティエ・メドレセシの一部は民芸品の展示室として使われている。ガラクタ、ボロ、いや貴重な民芸品の数々を展示(値打ちのわかる方にはわかるのだろう)。展示室に入るためには、入場料約40セントが必要。すぐとなりがララ・ムスタファパシャ・ジャミイ。立派なモスクですな。目印として便利。
凡人の場合、ヤクティエ・メドレセシとララ・ムスタファパシャ・ジャミイの両方を見物しても時計の針は1時間と進んでいないであろう。次は目の前のジュムフリエット通り(Cumhuriyet Caddesi)を東へ。5分ぐらい歩いた右側がウル・ジャミ(Ulu Cami)。ドームは木で出来ており、ちょっとめずらしい様式。入場料もタダなので入ってみて損はない。
ウル・ジャミのとなりがチフテ・ミナレリ・メドレセ(Çifte Minareli Medrese:Cifte Minareli Medrese)。中庭にチャイの出店があるので一休み。夏でも涼しくて気持ちよい。
さて、チフテ・ミナレリ・メドレセの向かい側、丘の上に砦がある。この散歩コースの最後はここに登る。チフテ・ミナレリ・メドレセの前の道路を反対側に渡り、路地に入る。「だいたいこんな方向かな」という向きに進めば当たり。この路地を突き当たったあたりの右側に入り口があり、入場料約40セント。
砦の上はエルズルムの街が一望できる見晴らしのよい広場になっている。ここでも十分ではあるが、すみの方に時計塔があり、これに登るとよりすばらしい眺め。ただ、この時計塔、内部の階段に照明がない。そこで懐中電灯の出番となるわけだ。
時計塔から街を眺めるとだいたいの方角が分かると思う。適当な方向にお帰りください。はいそれでは、おしまいです(あっけない)。
以上のように史跡めぐりはすぐに終わってしまう。しかし、エルズルムの売りは史跡ではない。「風呂」なのである。街の中にはエルズルム・ハマムをはじめ、魅力的なハマムが点在している。また、時間に余裕があるのならパシンレル温泉(Pasinler)でのんびりするのがよい。風呂を楽しんだあとには珠玉のごきげんレストランが待っている。
建物は古いが非常によく手入れされている。気合いの入った掃除に感心。ジュムフリエット通りをヤクティエ・メドレセシ西側の交差点で南へ(角は銀行)、30~40m先の右側。レセプションは2階。お値段はツイン15ドル。
この宿もきれいで手入れが行き届いている。ヤクティエ・メドレセシと国鉄エルズルム駅の中間、ギュルジュ・カプ(Gürcu Kapı:Gurcu Kapi)に面していて、部屋によっては眺めよし。料金はKral Hotelと同じくらい。
宗教的にかなり保守的なエルズルム。飲める店はほんの数軒しかない。しかしこの街にはとびきりゴキゲンなレストランがある!
エルズルムまでやってきたからには、万難を排しても行くべし。ワゴンに載せられテーブルに届けられるメゼは好きなだけとるがよい。そして、ガルソンに勧められるがままに料理を注文すべし。料理にハズレはない。黒海に続く道の渓谷からは鱒が、カルスからは殻付きの蜂蜜が、近隣の村からはうまいチーズが、というように東トルコの選りすぐりの素材が届けられているぞ。野菜や果物も乾燥した内陸とは思えない新鮮さだ。
場所はララ・ムスタファパシャ・ジャミイの真ん前、ジュムフリエット通りの向かい側である。お値段はビール少々とワイン1本、料理満腹で15~20ドル。デザートのクレマ・カラメラがうまいことも付け加えておく。
エルズルムのオトガルは街の西側。中心街までは歩くと20分ちょっとかかる。まともなバス会社で到着した場合、中心街まではセルヴィス(送迎)あり。タクシーの場合はヤクティエ・メドレセシまで2~3ドルくらい。
アンカラ、シワス、エルジンジャン方面へのバス会社はエサダシュ(Esadaş:Esadas)。エルズルムではベスト。その他の目的地へは本数が少なすぎて選択の余地なし。黒海方面以外はお昼前後が最終便。
時間が限られているなら飛行機。そうでなければバスよりも列車の方がよいと思う。結構すてきな列車の旅のページを参照。エルズルム駅からはギュルジュ・カプまで歩いて10分強。ヤクティエ・メドレセシまで歩いて20分、タクシーで約2ドル。
黒海へ抜けるルートのうち東側のユスフェリ、アルトヴィンへは、大型バスではなくミニビュス(ミニバス)になる。乗り場がとてもわかりにくいのでホテルなどで確認。
東部でもアンカラとの間を結ぶ道路はよく整備されている。しかし、東の街どうしを南北に結ぶ道路は貧弱。さらに、少数民族ゲリラの活動などで交通が妨げられることがある。
1998年の時点ではエルズルムからビンギョルに抜ける国道は通行不能(マラティヤ、エラズー行きのバスはシワス経由)。ドウバヤズット方面、ドウバヤズットからヴァンの間などは日没後通行禁止。情報集めは慎重に。