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ギョネン

位置

歴史ある温泉と山中の露天風呂

Gönen:Gonen

イスタンブルからバンドゥルマ(Bandırma:Bandirma)まで高速船(デニズ・オトビュス:Deniz Otobüsü:Deniz Otobusu)が就航しはじめたことで、以前に比べると格段に訪れやすい地域になりました。ローマ帝国の時代から続くギョネン市内の温泉のほか、市内の南13kmのところにはすばらしい露天風呂エクシデレ・ダー・ウルジャスがあります。訪問したのは晩秋でしたが、湖や海水浴場も近く、夏休みの訪問地としてもお勧めできそうです。

ギョネン周辺 ギョネン市内 エクシデレ・ダー・ウルジャス

ギョネン市内

バンヨラル・ジャッデシ

中心街はオトガルから歩いて回れる範囲に固まっている。オトガルから公園を挟んだ北側の通り、バンヨラル・ジャッデシ(Banyolar Caddesi)が観光の中心。歩行者専用の通りで、オトガルに近い東側は商店街、温泉に近い西側が公園の中。散歩やジョギングに最適。規模は小さいがモザイク博物館(モザイク・ミュゼシ:Mozaik Müzesi:Mozaik Muzesi)もある。

温泉

観光の中心バンヨラル・ジャッデシの突き当たりが温泉で、7:00~20:00までの営業。源泉は70度以上あり、熱めのお湯。古くからある大浴場は1日おきに男女交代で使われている。

大浴場が使えない場合には貸し切りの風呂(カビン:kabin)を利用することになる。カビンもゆったりした大理石の浴室で満足。入浴料はどちらも約200円、貸しタオルセットは別料金で約50円。

このほかにもいくつか風呂があるが、オフシーズンには開いていなかったり営業時間が短縮される。夏休みの時期には屋外の温泉プールもオープンする。

ホテル

3軒のホテルが温泉に併設されている。建物は分かれているが経営は同じ。どの宿も料金はかなり高めで、宿泊していたトルコ人によれば、設備やサービスの割に料金が高いという評価。

もっとも料金が安いのはイェシル・オテル(Yeşil Otel:Yesil Otel)で、朝食込みシングル3000円、ツイン5000円前後から。しかし、このホテルの部屋には温泉が引かれていない。最も料金の高いユルドゥス・カプルジャ・オテリ(Yıldız Kaplıca Oteli:Yildiz Kaplica Oteli)は2食付きシングルがおよそ1万円、ツインは2万円弱。もうひとつのホテル、ギュネシ・オテル(Güneş Otel:Gunes Otel)は両者の中間的な料金。

夏休みやトルコの大型連休には値上がりするなど、料金の季節変動が大きいようだ。値上がりがどの程度なのかは不明。

一方、ギョネン市内にはペンション(パンシヨン)がたくさんある。温泉が引かれている宿はないが、高価なホテルに泊まるよりもずっと買い得感が高い。

お勧めはバンヨラル・ジャッデシのオトガルに近いところにあるセメダン・アパルト・オテル(Semedan Apart Otel)。見た目が立派な割に料金は手頃。掃除も非常に行き届いている。ビジネス客向けのシングルが約1000円。長期滞在の家族連れ向けにキッチン、冷蔵庫、リビングが付いた部屋もあり、こちらは約2000円。リビングはソファーベッドなので3人くらいまで泊まれる。いずれも朝食は別、季節変動はない。

セメダン・アパルト・オテルの近くにはペンションがたくさんある。料金は設備にもよるが、1000円弱から。

ユルドゥス・カプルジャ・オテリギュネシ・オテル、イェシル・オテル
セメダン・アパルト・オテル
食事

バンヨラル・ジャッデシと周辺の通りにはロカンタ多数。

お酒を飲みながら食事をしたい場合オトガルから大通りを渡り路地を入ったカルデシレル・ビラハネシ(Kardeşler Birahanesi:Kardesler Birahanesi)がお勧め。メゼは丁寧に作られている。ビラハネではあるが客層は悪くない。ひとりでなければ女性でも大丈夫な感じの店。

ビールとおつまみのメゼ数品、ケバブ類1品で1000円前後。ワインやラクのボトルを頼むと1000円程度上乗せ。

ギョネン周辺の見どころ

季節はずれに訪問したため未調査だが、ギョネンの観光セクションで勧めている見どころを紹介しておく。

デニズケント

ギョネンから北へ26km。マルマラ海に面したところに海水浴地デニズケント(Deniz Kent)がある。ギョネンからミニバスあり。ギョネンで温泉に入りつつ海水浴を楽しめる。

クシュ・ジェンネッティ国立公園

ギョネンの東、約30kmのところにある湖、クシュ・ギョリュ(Kuş Gölü:Kus Golu)一帯はクシュ・ジェンネッティ国立公園(Kuş Cenneti Milli Parkı:Kus Cenneti Milli Parki)になっている。直訳すれば「鳥の天国」という名のこの国立公園には、200種類以上の鳥がやって来るという。渡り鳥の一番多い季節は春。夏休みも湖で涼むには向いているそうだ。

国立公園の施設は湖の北側。バンドゥルマからバルケシル方向に国道を進み、右に分岐して3キロ。バンドゥルマからタクシーを手配するのが手っ取り早い。

交通手段
イスタンブルから

ヨーロッパ側、アクサライの南にあるイェニカプ(Yenikapı:Yenikapi)よりバンドゥルマまで高速船(デニズ・オトビュス)で2時間。約2000円、アクビル(Akbil)は使用できない。バンドゥルマでギョネン行きのバスに乗り換え1時間弱。料金は約200円。バンドゥルマ行きデニズ・オトビュスは本数が少なく、冬場は朝夕1往復ずつになる。出発時刻の確認が必須(http://www.ido.com.tr/)。

アジア側、ハレム(Harem)からはウルダー・ツーリズム(Uludağ Turizm:Uludag Turizm)が1日数本の直通のバスを運行している。スルタンアフメットやタクシムにもオフィスがあり、わざわざハレムまで出向いてチケットを購入する必要はない。しかし、バスの走るルートは高速船に比べると大回りで7時間かかる。料金は約1700円。

ハレム発ギョネン行き
09:45、12:30、16:30、18:30、00:45
アンカラから

直通バスは1日数本。その他はブルサ(Bursa)で乗り換え。合計10時間近い道のりなので、ブルサで1泊することを推奨。バス会社はキャーミル・コチ(Kâmil Koç:Kamil Koc)かウルダー。

ブルサから

3時間弱。キャーミル・コチとウルダーをあわせると、ほぼ1時間おきにバスがある。料金は600円。

イズミル、バルケシルから

イズミル(İzmir:Izmir)から6時間、6ドル。バルケシル(Balıkesir:Balikesir)からは3時間、3ドル。いずれもウルダーのバスが1~2時間おき。

チャナッカレから

チャナッカレ(Çanakkale:Canakkale)からは3時間程度。キャーミル・コチのバスが1~2時間おき。5ドル弱。

どの方面からもギョネンへの直通バスは本数が限られる。直通バスがない場合には、バンドゥルマ行きを探すとよい。バンドゥルマとギョネンの間は約45分、頻繁にバスがある。

エクシデレ・ダー・ウルジャス

Ekşidere Dağ Ilıcası:Eksidere Dag Ilicasi

エクシデレ・ダー・ウルジャス

ギョネンの南、緑の濃い山の中にある珠玉の湯。風呂の底から沸いている露天風呂がここの売り。湯温は41~42度くらいで、日本人好みの湯。お勧め度は極めて高い。ギョネン市内では「ダー・ウルジャス」で通じる。

露天風呂は朝6:00から夜中の24:00まで2時間おきに男女入れ替えになる。今のところ露天風呂ひとつしかないが、もうひとつ追加して男女別に一日中使えるようにする計画を進めているそうだ。風呂はすばらしく、景色も良いので、1泊して堪能することを勧める

宿はひとつだが、部屋の種類は多い。寝室とシャワーだけの部屋から、流し、冷蔵庫、バルコニー、部屋風呂の付いた部屋までいろいろ用意されている。

一番高い部屋の場合、夏休みの時期(6月後半から9月前半)で1部屋約2400円。ベッド2つに加えソファーベッドがあり、3人までは泊まれる。夏休み以外は1600円程度。朝食は別。いずれの部屋もよく手入れされており、床暖房があるので冬場でも部屋は快適。夏休みは混雑するそうなので、できるだけ早い時間に到着すること。露天風呂だけの日帰り入浴は約200円。

食事は多くを期待できないが、宿に併設のロカンタで網焼きの肉(ウズガラ)やビデなどは食べられる。アルコール飲料の用意はないのでギョネンの市街で調達しておく。

交通手段

ウルダー・ツーリズムがギョネンのオトガルからマイクロバスを出している。料金は100円強。夏休みのピークには頻繁に運行しているが、それ以外のシーズンは午前中と昼過ぎに1往復ずつ。ウルダー・ツーリズム事務所で確認。

タクシーの場合交渉で料金を決める。ギョネン市街から往復+待ち時間で2000円程度。