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郵便物、電話、インターネットカフェ

通常の郵便物

郵便局(郵便電話電報局)
PTT=Posta Telgraf Telefon:ペーテーテー
postane:ポスタネとも呼ばれる

インフレが続いていた国であるため、切手が手に入りにくい。切手を買い置きして手近なポストに投函する習慣はほとんどなく、はがき、封書など郵便物の発送は郵便局に出向くことになる。窓口に外国語のできる係員がいることは期待できないが、レジスタに料金が表示されたり電卓を用意していたりするので、簡単な郵便物の発送に困ることはない。

例外的に時間がかかったケースも何度か経験しているが、イスタンブルの郵便局の窓口に郵便物を持ち込んだ場合、おおむね1週間ぐらいで日本に到着する(航空便の場合)。しかし、地方都市、特に東部から発送した場合には、かなりの時間がかかると覚悟した方がよい。最長記録はヴァンから発送した時の3ヶ月(航空便)。

通常の郵便物として送ることができるのは2kgまでで、それ以上のサイズの荷物は小包(パケット)扱いになる。小包の送付は普通の郵便局とは別の場所になることがある(イスタンブルも中央郵便局とは別の場所)。

手紙、はがき以外の重さ2kg以内の郵便物には料金の割安な「小形包装物(small package)」という分類が用意され、それ以上のサイズを送ることができる「小包」とは取り扱われ方が大きく違っている。しかし、窓口でも小包と同様「パケット」と呼ばれることが多く、間違われやすい(客「パケットは送れますか」郵「ええ、送れます」-客「じゃ、これお願いします、ズサ」郵「これは2kg超えているからダメです。パケットの局へ行ってください」客「???」)。国際的な取り決めを基にしたもので、日本から発送するときにも同じような制限、区分があり、トルコの郵便局が理不尽な取り扱いをしているわけではない。

トルコの郵便局から日本まで、限界いっぱいの2kgを「小型包装物」で送った場合、料金は約1100円。荷物は開けられる状態で郵便局に持ち込むこと。

小包

小包郵便物サイズ例

ひとつの梱包で重さが最大20kgまで送ることができる。サイズの最大を図のような長方形の箱で説明すると、最大長である青い線(長さ)が1.5m以内、赤い線(長さ以外の方向に計った横周)と青い線(1本分)を足した合計が3m以内。料金は航空便、SAL便、船便で違っているが、制限いっぱいの20kgを日本まで送った場合、船便でも1万円を越える(結構なお値段!)。

布袋での簡単な梱包(封印のためのもの)は別料金でやってくれるものの、基本的に梱包材は自分で調達する。品物を購入するときに段ボールをもらっておくと便利。郵便局の窓口には必ず開封できる状態で持ち込むこと。通関手続きのため、内容物を確認される。

窓口で記入する書類には、宛先を記入する送り状のほか通関手続き用の書類もあり、これに内容物を記入させられる。書類自体はトルコ語とフランス語による表記だが、こういう仕事には郵便局の「お役人」も慣れているようで、手際よく対応してくれる(早く帰りたいだけなのかもしれぬ)。なお、書類の記入は英語でも受け付け可能。

荷物が日本に到着するまでにかかった日数の実績だが、イスタンブルから発送したものについては船便とは思えない驚異的な早さで日本まで到着することもある。一番早かったケースでは8日間。逆に、イスタンブルからでの最長はおよそ1ヶ月。しかし、この数字は偶然が重なっただけのものかもしれない。

SAL便を頼んだ覚えはないものの、航空便に回してもらえた可能性が無いとは言えない。決して期待しないこと。

土産物の小包(要注意項目)

店に発送を頼むことは避ける。直接経験したわけではないが、到着した商品が違っていることや、催促してようやく送られてきたことなど、トラブルが多いようだ。面倒でも自分で郵便局に持ち込むようにした方が確実。

記入する書類が多かったり、応対が悪かったりと郵便局の窓口は「お役所仕事」ではあるものの、少なくとも郵便物が届かなかったケースは一度も経験したことがない。

別送品申告書

土産物などを小包で送った場合、日本に帰国する際に別送品申告書を提出する必要がある。この書類がないと、後日到着した荷物に課税されてしまう。別送品申告書は空港の税関のほか、日本に到着する航空機の機内にも用意されている。

電話

日本への通話

たいていの場合「00」に続けて日本の国番号「81」をダイヤルし、さらに相手先の電話番号から「0」をとった番号をダイヤル。日本の03地域にかける場合「0081-3-****-****」。参考までにトルコの国番号は「90」。

「00」は国際通話のアクセス・コード、「0」は国内市外通話のアクセス・コード。日本の国内で電話をかけるときも、実は国内市外通話のアクセス・コードをダイヤルしている。

公衆電話
テレフォンカード
Turktelecom
テュルク・テレコムの店。カード販売のほか、その場で通話もできる。

日本のテレフォンカードとほぼ同じサイズ。厚みはやや薄いプラスチック素材で、ペラペラした感じ。使用しても穴は開かないので、残り度数がわからないところが欠点。度数がなくなると電話機に吸い取られる。

公衆電話を利用する場合には一番使い勝手がよいと思われる。度数はいろいろあるが、インフレのおかげで値段の変動は激しく、度数と値段の関係がわかりにくくなっている。また、販売手数料が定価に含まれていないため、電話局や公式な販売所をのぞくと、コミッションが上乗せされた値段になる。

トルコ国内の通話にしか利用しないのならば、最小の30度数(200円弱)でもかなり長い間通話できる。一方、旅行者が頻繁に利用しそうな国際通話の場合には、最大の120度数(約700円)でないとあっという間に残り度数がなくなる。

残り度数が少なくなるとアラームが鳴り新しいカードの継ぎ差しができるが、激しいスピードで度数が減ってゆく国際通話の場合、カードの継ぎ差しは相当にスリリング。

クレジットカード式電話

クレジットカードで利用できる電話も大都市を中心に増加している。使い方はヨーロッパの国々で見かけるものとほぼ同じ。クレジットカードの磁気部分を電話機のスリットに通して認証させるもの。クレジットカードが認証されればダイヤルできる状態になる。

表示言語も選択できるので旅慣れた方なら簡単に使える。使い慣れていない場合には慌ててクレジットカードを通さずに、まずは電話機のまわりの説明や液晶画面のスクロール表示をじっくり見てから。多くの場合、英語の表示がある。

クレジットカード対応の公衆電話には、ICチップを利用した新型のテレフォンカードを利用できるものもある。しかし、このタイプのカードはそれほど普及していない。

ジェトン

日本のように硬貨を直接投入する公衆電話は存在しなかったようだ。かつては硬貨の代わりに公衆電話専用のコイン「ジェトン」(jeton)を使っていた。利用できる電話機が急速に姿を消しつつあることに加え、使える度数が少なく、観光客には向かない。

もしジェトンを見つけたら-見つけられるかどうかも怪しくなりつつある-今でも流通しているジェトンはかなり年季が入っており、ちょっとしたアクセサリとしても「いい味」を醸し出してくれる。

ホテルの電話は高い

「星」の付いたホテルでは、多くの場合客室からも通話が可能。ただし、ホテルの部屋からの通話、特に国際通話は料金が非常に高額であるケースがあり、事前に料金を確認することを強く勧める。

工業製品の価格がほかの商品と比べて比較的安い日本の感覚では想像しにくいが、たいていのホテル経営者は、部屋ごとに電話機を設置することや料金を計算する機械が高額であるという説明をする。確かに電化製品などは日本の方がかえって安い場合が多く、無理のない面もあるとは思うが...。

Fax、電話をめぐる商売

電話局からのFax送信は安くない。さらに、パスポートの提示や書類への記入など、呆れるほどに煩雑な手続きを要求されるかもしれない。

Faxを送信したい場合、電話局に出向くのではなく、市中の商店の店先にコンテュルリュ・テレフォン(Kontürlü Telefon:Konturlu Telefon)、「Faks」などの文字を探してみよう。特に文房具を扱うような店が有力候補、なかには電話の利用やFaxを専門に営む店もある。こういう店からは電話局よりも安い料金で、しかも面倒なペーパーワークなしでFaxを送ることができる。

Faxではなく通話に利用する場合には、使い残しが心配なテレフォンカードと違い、利用時間分だけの料金で済むメリットもある。ただし商売なのでそれなりのコミッションは上乗せされる。Faxを送信したり、電話をかけたりする前に、料金は確認した方がよい。

インターネットカフェ

料金はおおむね30分で100円弱。細い回線に端末をつなぎすぎている店が目立ち、回線速度は概して遅い。

Windows XP(トルコ語版)の環境が増えてきたおかげで、日本語フォントの問題もだいぶん緩和された。イスタンブルを除くと日本語フォントの表示や入力が最初からできる端末はほとんどないが、申し出れば追加セットアップしてくれる可能性が高い。

しかし、セットアップには時間がかかり、ディスクが用意されていないなどの理由で環境を作れないこともある。どうしても日本語の電子メールを送信したい場合には、安全策として端末を持参し、直接接続することも考えておいた方が良さそうだ(要NIC)。