http://turkey.tabino.info/ (1):表紙
トルコ語フォントがインストールされたコンピュータでないとトルコ語で表記した部分が文字化けしてしまうため、カタカナを中心としています。カタカナだけでは不便な場面も多いことから、できるだけ不都合が生じないよう、そのページで初出のものを以下のようなガイドラインで併記してあります。
カタカナの表記は現地で通じやすい発音になるものを選んでいます。しかし、置き換えに無理があるものも多いうえ、カタカナを発音する場合には読み手の(日本での)出身地によって差が生じることがあり、かなり苦心しているのが実情です。
この資料の作成者は神奈川県の出身であり、都心の大学に通っていました。このような背景から、東京周辺出身の方がカタカナの表記を自然に発音した場合には、おおむね通じる音になると思われます。
この資料では「どんなふうに聞こえるのか」よりも、「どうしたら通じる発音になるのか」を優先しています。
例えば、トルコ東部にVanという街があります。「v」ではあるものの、トルコ語の場合、唇が擦れる感じは英語などよりもずっと弱く、「ワン」と記されることも多いようです。
しかし、「ワン」を読み上げた場合、喉の奥から発音したような「ワ」になってしまい、微妙に唇が擦れるトルコ語の「v」の感じが出にくくなります。なので「ヴァン」の表記を採用していますが、トルコ人の発音を聞き取ったイメージとしては「ワン」に近いと感じる方が多いと思います。
同じ「v」でも語中に置かれた場合には「ウ」や「ワ」で表記していることもあります。例えば、Çavdarhisar:Cavdarhisar(チャウダルヒサール)やSivas(シワス)です。これらの判断はたぶんに作成者の感覚に依存しています。
Sivasに関しては、「スィワス」という表記をされることもあるようです。siの音もまた微妙で、「スィワス」とも「シワス」ともつかないイメージだと思います。しかし、カタカナで書かれた「スィワス」を読み上げると、唇が尖って見当違いな発音になってしまう方が目立つので、「シワス」を選んでいます。
このコンテンツの制作者は、正確な発音を求める用途においては発音記号の利用が相応しいと考えています。入門書や旅行者向けならば、正確さよりも使いやすさを優先すべきであり、定着していないカタカナ表記を無理に使用することは避けています。ガイドラインとしては 文化庁 国語施策情報システムの参考資料、「『外来語の表記』に用いる仮名と符号の表」に含まれる範囲(第1表、第2表)に止める方針です。